取扱鋼材

STEEL MATERIALS

ステンレス鋼

SUH 3

SUH3は耐熱鋼=SUH(Steel Use Heat Resisting)です。 耐熱鋼とは高温における各種環境で耐酸化性、耐高温腐食性又は高温強度を保持する合金鋼で、数%以上のクロムのほか、ニッケル、コバルト、タングステンその他の合金元素を含むことが多く、主としてその組織によって、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系、及び析出硬化系の四つに分類されます。

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用途

高級吸気弁、低級排気弁、魚雷、ロケット部品、予燃焼室

代表成分

ステンレス鋼は常温における様々な環境下での耐食性を高めることを主目的としていますが、鋼の耐食性を高める主元素であるクロムは高温における耐酸化性を高める元素でもあります。 また、クロム以外の耐食性を高める元素にはニッケル、モリブデン、ニオブ等がありますが、これらの元素は高温強度を高める元素でもあります。​耐熱鋼であるSUH3はこれらの元素を含んでおり、各種環境で耐酸化性、耐高温腐食性又は高温強度を保持します。

SUH 3 成分値

C 0.35〜0.45
Si 1.80〜2.50
Mn 0.60以下
P 0.030以下
S 0.030以下
Cr 10.00〜12.00
Mo 0.70〜1.30

機械的性質

「耐熱鋼」とはJISで規定された耐熱鋼の種類を示しますが、耐熱鋼(SUH)の他にステンレス鋼(SUS)も含まれています。 用途的にステンレス鋼は耐食性、成形性、溶接性を重視されることが多いため、比較的低炭素の種類が多いのですが、耐熱鋼の場合、耐熱特性を高めるため炭素量が高く、その向上元素の添加量はステンレス鋼に比べ多くなっていたり、追加されていたりするという特徴があります。 ・耐酸化性向上 : クロムやシリコンの増量 ・高温強度向上 : 炭素、タングステン、バナジウム、コバルト等の増量又は添加

SUH 3 機械的性質

耐力 N/mm2 685以上
引張強さ N/mm2 930以上
伸び % 15以上
硬さ(HBW) 269以上

加工性・特性

他の鋼材に比べ耐熱性に優れる一面を持ち、一定の温度域を超えてしまうと軟化したり、機械的強度を急速に失いますが、耐熱温度の範囲内であれば熱に非常に強い鋼材といえます。

その他関連素材

フェライト系ステンレス・耐熱鋼

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