取扱鋼材
STEEL MATERIALS
SNCM815は、「JIS G 4053 機械構造用合金鋼鋼材」に規定されているニッケルクロムモリブデン鋼の一種です。 SNCM815は、自硬性があり、大型部品んでも焼きが入り易い特性があります。 また、熱処理による寸法変化等も少ないため、精密部品によく使用されます。 焼入れ・焼戻し後の硬度は、HBWで311~375です。 比重:7.85。JISの旧名は”SNCM25”です。
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SNCM815は、炭素量(C)を0.12~0.18、ニッケル(Ni)を0.15~0.35、クロム(Cr)を4.00~4.50、モリブデン(Mo)を0.15~0.30を含むニッケルクロムモリブデン鋼です。
C | 0.12~0.18 |
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Si | 0.15~0.35 |
Mn | 0.30~0.60 |
P | 0.030以下 |
S | 0.030以下 |
Ni | 4.00~4.50 |
Cr | 0.70~1.00 |
Mo | 0.15~0.30 |
SNCM815の機械的性質は、硬度(HBW):311~375、引張強さ:1080N/㎟以上、伸び:12%以上、絞り:40%以上、シャルピー衝撃値:69J/㎠以上です。
引張強さ N/mm2 | 1080以上 |
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伸び % | 12以上 |
絞り % | 40以上 |
シャルピー衝撃値 J/cm2 | 69以上 |
硬さ(HBW) | 311~375 |
SNCM815の切削性は、S45Cと比較した場合、ニッケルとクロム、モリブデンが含有されている分、粘り強くなり、切削性が劣ります。 加工し辛い場合は、切削し易いように焼きなましを行います。 また、熱処理としては、調質を行う場合が多いです。